心筋の収縮能が低下し、心室内腔が拡張してうっ血性心不全を起こす。
原因は不明のことが多いが心筋へのウイルス感染が持続するもの、自己免疫反応の結果として起こるものなどに加えて最近では遺伝子異常の関与も報告されている。
心筋細細胞の壊死が進み繊維分に置換されることにより心臓の機能低下が進行する。
呼吸困難、動悸、頻脈、全身疲労感、四肢冷感、むくみ、体重増加、腹部膨満感など多彩である。
生活習慣の是正(禁煙、禁酒、減塩など)に加えて心保護作用のある薬物治療を早期に行う。
管理が難しい症例、致死性不整脈の既往がある患者さん、可能性が高い患者さんには心臓再同期療法や埋め込み型除細動器を選択する場合もある。また左室縮小形成術や心臓移植が必要となる症例もある。