癌になりにくい食事
がんは1981年に脳血管疾患を抜いて日本人の死因の1位になりました。
現在では2人に1人ががんにかかり、約3人に1人ががんで死亡しています。今回は身近な病気ともいえる「がん」を食生活、生活習慣により予防するポイントについてまとめてみました。
目次
こんな食事に注意!!
・濃い味付け
・肉類の摂取過多
・加工食品
・ファストフード
・野菜不足
・熱々の飲料や食事
・過度の飲酒+喫煙
~がんを防ぐ食生活~
①食べ過ぎを避け、脂肪は控えめに
乳がん、大腸がん、前立腺がんは脂肪の取り過ぎと関係があるとされています。
また、動物性たんぱく質の摂り過ぎはがんを促進することが明らかになりました。
たんぱく質は私たちの細胞を作るときに欠かせない栄養素で、不足すると細胞の代謝が上手くいかなくなり、免疫力の低下を招いてしまいます。
大切なのは量と質に気をつけることです。現在の日本は肉の摂取量が魚の摂取量を上回っています。肉類は良質なたんぱく質源ですが、脂質が多く含まれているので注意が必要です。
脂質には良いもの、悪いものあります。
脂質やコレステロールは肥満、動脈硬化の元凶のように言われていますが、ホルモンや細胞膜の原料になったりと、体にとって大切な役割もあります。過剰摂取は控え、適度に摂取しましょう。
気をつけたいのはバターや、ラード、肉の脂身等、常温で固体の油です。
これらの酸化しやすい油(飽和脂肪酸)はがんの要因となる為、過度の摂取は控えましょう。
反対に、常温で液体の油(多価不飽和脂肪酸)であるオメガ3系脂肪酸には動脈硬化、認知症、がんを抑制する働きがあると言われています。
~代表的なオメガ3系~
DHA(ドコサヘキサエン酸)を多く含む魚
・クロマグロ ・サバ ・サンマ ・ブリ ・太刀魚
EPA(イコサペンタエン酸)を多く含む魚
・サンマ ・クロマグロ ・カタクチイワシ ・ブリ
②減塩を心がける
塩分の摂り過ぎは高血圧、循環器疾患、胃がんのリスクを高めます。
1日あたりの目標塩分摂取量は男性8g未満、女性7g未満、高血圧の方は6g未満(小さじすり切り1杯分)とされています。
③新鮮な野菜と果物を摂りましょう
発がん原因の一つは活性酸素によって遺伝子が傷つけられている為と考えられています。
野菜や果物には活性酸素を無害化する抗酸化物質が豊富に含まれています。
代表的な抗酸化物質
ビタミンA:モロヘイヤ、人参、ほうれん草、春菊 等
ビタミンC:ゴールドキウイ、柿、イチゴ、赤ピーマン、じゃが芋 等
ビタミンE:モロヘイヤ、アーモンド、アボカド 等
ファイトケミカル:6大栄養素(糖質、脂質、たんぱく質、ビタミン、ミネラル、食物繊維)以外の「非栄養素」と呼ばれる微量成分で、ポリフェノールやアルカロイド、カロテノイドなど光合成によって作り出される植物の色素や苦味、渋味となるものの総称です。がん予防に効果があると期待されています。
★五色の野菜を食卓に取り入れましょう
赤色 トマト 赤ピーマン スイカ イチゴ
緑色 モロヘイヤ 春菊 ほうれん草 ニラ ブロッコリー 小松菜 ピーマン
黄色 人参 南瓜 メロン みかん
紫色 茄子 紫キャベツ ブルーベリー
黒色 きくらげ ひじき のり ゴボウ
⇒野菜、果物の種類を多く摂ることで少しずつ違う抗酸化物質を取り入れることが出来ます。
④お酒はほどほどに+禁煙しましょう
過度の飲酒と口腔がん、咽頭がん、食道がんは関係があると言われています。
また、過度の飲酒と喫煙が重なると悪い因子が相乗的に働き、がんの危険が増します。
たばこは百害あって一利なし!!禁煙しましょう。
⑤カビの生えた物に注意
特にナッツ類につくカビ(アフラトキシン)には強い発がん性が認められます。
食べる前にしっかり確認しましょう。
⑥食品添加物
食品添加物とは1950年代後半から家庭用冷蔵庫やスーパーマーケットの出現によって、より長時間食べ物を保存する為に開発されたもので、食品の保存性を高め、食感、見た目、香りを良くする効果があります。現在日本で使用されている食品添加物は一定の安全基準を満たしていますが、中には注意が必要な添加物もあります。
発がんリスクのある要注意の食品添加物
亜硝酸ナトリウム(発色を良くする為に使用される)
多く含まれる食品:ハム、ベーコン、ソーセージ、いくら、たらこ、コンビニ弁当 等
タール色素(着色料として使用される)
多く含まれる食品:いくら、ウインナー、ソーセージ、かまぼこ、グミ、フルーツ缶詰 等
防かび剤(腐敗、変質防止に使用される)
多く含まれる食品:輸入物のバナナ、柑橘類(レモン、オレンジ、グレープフルーツ 等)
亜硫酸塩(酸化防止剤として使用される)
多く含まれる食品:ワイン