睡眠の質を高める食事
皆さん、質の良い睡眠は取れていますか?必要な睡眠時間は個人差が大きく、年齢によっても変化します。
厚生労働省の調査によると、睡眠で十分な休養がとれていない者の割合は男女ともに増加しており、男性の30~50歳代、女性の40~60歳代では、約4割が睡眠時間が6時間未満となっています。
睡眠は時間も重要ですが、それ以上に質が重要と言われています。
そこで今回は、睡眠の質を向上させる食品、食事についてご紹介したいと思います。
質の良い睡眠がもたらす効果
- 身体や精神の疲労回復
- 免疫力の回復
- 内臓や筋肉の修復
- 記憶の整理、定着
- 成長ホルモンの分泌
⚠睡眠不足や睡眠の質が悪いと・・
- 注意力の低下
- 記憶力、学習力の低下
- 代謝機能の低下
- 免疫力の低下
- 気分障害、うつ病リスクの増加
健康が損なわれ、生活習慣病のリスクに繋がります。
睡眠の質を上げる!おすすめの栄養素と食べ物
①トリプトファン
睡眠のリズムを調整するメラトニン(睡眠ホルモン)の合成に必要なアミノ酸。
体内で作ることが出来ない必須アミノ酸なので、食事から摂取する必要があります。
<多く含む食べ物>
鶏肉、かつお、まぐろ、豚ロース、納豆、ごま、味噌、卵、チーズ、アボカド、バナナ 等
②マグネシウム
メラトニンの合成に欠かせないセロトニンの合成を促す作用があります。セロトニンは別名幸せホルモンともいわれており、日中はこのホルモンの働きにより活動的に動くことが出来ます。
セロトニンは夜間にかけてメラトニンに変化し、神経の興奮を抑えてリラックスさせ、身体を睡眠モードへと切り替えます。
<多く含む食べ物>
③ビタミンB6
ビタミンB6は水溶性ビタミンの一種で、たんぱく質の代謝をサポートします。
トリプトファンの働きを助け、吸収を良くします。
<多く含む食べ物>
かつお、まぐろ、鶏むね肉、ヒレ肉、ささみ、赤ピーマン、ブロッコリー 等
④グリシン
体内で合成できる非必須アミノ酸の一種。
深部体温を下げることで寝付きが良くなり、深い睡眠を得られます。
また、起床時の疲労感の改善にも役立ちます。
<多く含む食べ物>
えび、ホタテ、イカ、カニ、まぐろ、チーズ、豆腐 等
⑤GABA ギャバ
ストレスを軽減し、興奮を抑え、リラックスさせる効果があります。
寝付きが良くなり、深い睡眠を得られます。
<多く含む食べ物>
発芽玄米、発酵食品、トマト、カボチャ、ナス、アスパラガス、じゃが芋、みかん 等
睡眠の質を良くするために出来ること
~食事面~
カフェイン
コーヒーや紅茶、緑茶に含まれるカフェインには脳を興奮させる作用があります。
個人差はありますが、半減期は2~8時間と言われています。
睡眠の質を高めるためにも夕方以降の摂取は控えましょう。
朝食を摂る
簡単なものでも良いので、栄養バランスを考えて摂りましょう。
睡眠と覚醒のリズムにメリハリを付けることが出来ます。
アルコール
お酒を飲むと眠くなるという方もいらっしゃるかと思いますが、深い眠りは得られません。
利尿作用により、トイレの為に何度も目覚めてしまう事もあります。
糖質、脂質の多い食事
揚げ物や焼き肉、ラーメンなど糖質、脂質の多い食事は消化吸収に時間がかかるため、夕食にはおすすめ出来ません。夕食は糖質、脂質の少ないヘルシーな食事を心がけましょう。
Memo眠る直前に夜食を摂ると、眠っている間も消化器系が活発に働き続け、負担がかかります。 お仕事等で帰りが遅くなってしまう時には、夕方におにぎりやバナナ、栄養補助食品で空腹を抑えておき、帰宅後の夕食を腹7分目程度に減らせば、消化器系への負担が軽減されて眠りやすくなります。 |
~生活面~
デジタルデトックス
夜間に眠気をもたらすメラトニンはスマホのブルーライトの強い光の下では分泌が抑えられてしまいます。
就寝前1時間はテレビやスマホを見るのはやめましょう。
入浴
寝る1~2時間前に入浴しましょう。入浴することで体温が一時的に上がり、体温が下がるタイミングで眠くなります。38~40℃のぬるめの温度で入浴すると、副交感神経が優位にき、リラックス効果が得られます。
朝日を浴びる
朝日を浴びると体内時計がリセットされ、その後15~16時間後に眠気が起こります。
起床後1時間以内に1日5~20分程度浴びるのが理想です。