睡眠時無呼吸外来
家族から「いびきがうるさいよ!呼吸も止まっているみたい」
このような指摘を受けて受診される方がおられます。
- 「旅行にも行けない」
- 「しっかり睡眠の時間を確保しているのに朝の爽快感がない、昼間の眠気もある」
- 「いつの間にか追突事故を起こしていた」
患者さまから様々なエピソードを伺っています。
当院では、いびきで見つかることの多い「睡眠時無呼吸症候群」の治療にも力を入れています。
睡眠時無呼吸症候群とは
呼吸(息)をすると気道の中を空気が出入りします。この流れを気流と言います。
無呼吸は気流が何らかの原因で10秒以上停止することです。
寝ている間に無呼吸は生じるのでなかなか気付きません。
よって多くの潜在患者がいると考えられています。
無呼吸は昼間の私たちの活動に支障をきたし、命にかかわる生活習慣病を引き起こす可能性があります。
睡眠時無呼吸症候群と下記のような病気は関連性があることが分かっています
- 高血圧
- 狭心症、心筋梗塞、不整脈、心不全
- 脳卒中
- 糖尿病
- 脂質異常症
- 逆流性食道炎
- 肥満
また、居眠り運転との関係も指摘されています。
睡眠時無呼吸症候群の典型的な症状
- いびき
- 朝起きた時に熟睡感がない
- 昼間にいつも眠たい
- 集中力が続かない
睡眠時に無呼吸があるとこのような症状を認めます。
なぜ無呼吸が起こるのですか?
原因は大きく分けて2つあります。
- 閉塞性睡眠時無呼吸(右図)(下図)
空気の通り道である上気道が物理的に狭くなり、呼吸が止まってしまう。 - 中枢性睡眠時無呼吸
脳の機能異常のために呼吸が止まってしまう。
診断はどのようにするのですか?
「簡易PSG検査」という検査を当院で行っています。検査機器を一晩お貸しし、手の指や鼻の下にセンサーをつけていびきや無呼吸を調べます。
費用は3割負担の方で4,000-5,000円程度となります。
なお、重度の無呼吸が判明した場合は専門病院に紹介のうえ一泊入院検査を行っていただくことがあります。
治療法はありますか?
主に4つの治療法があります。
①生活習慣の改善
肥満が関与している場合は食生活の改善、運動習慣を増やすことで改善に期待が持てる場合があります。
②経鼻的持続陽圧呼吸療法(シーパップ(CPAP)療法)
欧米や日本で一番普及している治療法です。寝ている間に口から気道に空気を送り続けます。
つまり気道の閉塞によって引き起こされていた無呼吸が改善します。
なおこの治療は保険適応となり、3割負担の方で毎月5,000円前後の治療費となります。
もちろん当院でも行っております。
③マウスピース
軽度である場合は歯科装具(マウスピース)が有効な場合があります。専門機関に紹介しております。
④外科手術
扁桃腺の肥大が無呼吸の原因であるケースに摘出手術が有効な場合があります。
人生の1/3は睡眠時間です。
より快適な、質の高い睡眠を確保したいものですね。
さらに詳しく知りたい方は
いびきや睡眠時無呼吸症候群に悩む方のためのポータルサイト「睡眠時無呼吸症候群(SAS)net| フクダ電子」をご覧ください。
受診について
直接の来院でも構いませんが予約をお入れいただくと比較的待ち時間が短くて済みます。
予約はインターネット、お電話のどちらでも可能です。